【エアコンの臭い原因と対策】カビ・ホコリ・排水臭を消す正しい掃除方法とは？

エアコン内部は冷却時に結露が発生し、湿気がこもりやすい環境です。この湿気にホコリや皮脂汚れが付着すると、カビが繁殖して臭いの原因になります。また、ドレンホース（排水ホース）が詰まると、排水が逆流して下水のような臭いを放つことも。さらに、フィルターにたまった汚れやタバコ臭・ペット臭なども混ざり、不快な臭いを強めてしまいます。定期的な掃除を怠ると、臭いが取れにくくなるだけでなく、内部のカビが風と一緒に部屋中へ拡散してしまうため注意が必要です。

カビの胞子を含んだ風を吸い続けると、アレルギー症状や喉の痛み、喘息の悪化など健康被害を招くおそれがあります。また、汚れが原因でエアコンの熱交換効率が下がり、冷暖房の効きが悪くなったり、電気代が上がることも。さらに、ドレンホースの詰まりは水漏れの原因にもなるため、「少し臭うかな？」と思った時点で早めの対処が大切です。

まずは電源を切り、エアコンのカバーを開けてフィルターを取り外します。フィルターは掃除機でホコリを吸い取り、その後ぬるま湯と中性洗剤でやさしく洗いましょう。乾かすときは直射日光を避けて陰干しします。吹き出し口やルーバー（風向き調整羽）は柔らかい布で拭き取り、届かない奥の汚れは綿棒を使うと効果的です。掃除の頻度は2週間に1度が理想。定期的に行うことで臭いを未然に防げます。

市販のエアコン洗浄スプレーを使えば、内部のカビや臭いを手軽に除去できます。ただし、機種によっては電子部品に液がかかると故障の原因になるため、取扱説明書を確認してから使用しましょう。スプレー後は十分に乾燥させ、送風運転で内部の湿気を飛ばすのがポイントです。臭いが残る場合や奥の汚れが気になる場合は、無理に分解せずプロに依頼するのが安全です。

カビ臭対策の基本は「湿気をためないこと」です。冷房使用後には30分ほど送風運転を行い、内部の水分を乾燥させましょう。また、部屋の湿度を50％以下に保つとカビの繁殖が抑えられます。定期的にフィルターや吹き出し口の掃除をすることで、カビの再発を防止。さらに、冷房停止直後に窓を開けて換気を行うことで、残った臭いを外に逃がす効果もあります。

排水臭がする場合は、ドレンホースの詰まりをチェックしましょう。虫の侵入や汚れの固着が原因のことが多く、ホースを軽く押して水の流れを確認します。水が流れない場合は専用ポンプで吸い出すと効果的。焦げ臭さを感じるときは、内部のホコリがヒーター部分に付着しているか、電気系統の異常の可能性があります。その場合は自分で触らず、専門業者に点検を依頼しましょう。

フィルターや吹き出し口の掃除は自分でも可能ですが、内部の熱交換器やファン部分にこびりついたカビ・油汚れは素人では除去できません。特に、においが取れない・水漏れがする・風が弱いといった症状がある場合は、内部クリーニングが必要です。分解洗浄を無理に行うと故障につながるため、DIYはほどほどに。

プロのエアコンクリーニングは、家庭用壁掛けタイプで1台あたり約1万円〜1万5千円が相場。防カビコートなどのオプションを追加すると効果が長持ちします。依頼時は口コミや実績を確認し、養生をしっかり行ってくれる業者を選びましょう。定期的にプロの洗浄を取り入れることで、臭いの再発を防ぎ、エアコンの寿命も延びます。

日常的なメンテナンスで最も効果的なのは「こまめな掃除」と「送風運転」です。使用頻度にもよりますが、フィルター掃除は2週間に1回、内部洗浄は年1〜2回が理想です。冷房を使った後は送風運転で内部を乾かすことで、カビや臭いの原因を防げます。

夏や冬の使用前後には、フィルター・吹き出し口・ドレンホースの状態を必ずチェック。特に長期間使用していないエアコンは内部が湿気でカビやすいため、シーズン前に試運転を行うと安心です。定期的な掃除とプロの点検を組み合わせることで、快適な空気を長く保つことができます。