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暖房の設定温度を1℃変えると、電気代はどのくらい変わるのでしょうか。
金額の目安と、寒さを我慢せずに設定温度を見直す手順をまとめました。

1. 設定温度で電気代が変わる理由

1-1. 暖房は「外との温度差」で電気を使う

エアコンの暖房は、外の空気から熱を集めて、室内に運ぶ仕組みで動いています。

設定温度が高いほど、運ぶ熱の量が増えるため、その分だけ電気も多く使います。

特に冬は、外の気温が低いほど熱を集めにくくなります。

設定温度と外気温の差が大きくなるほど、エアコンの負担も大きくなります。

たとえば、外が5℃の日に設定温度を22℃にすると、17℃分の差を埋めなければなりません。

同じ日に20℃にすれば、差は15℃分になり、エアコンの負担はその分だけ軽くなります。
設定温度のわずかな違いが、毎日の積み重ねで電気代に表れるのはこのためです。
POINT

設定温度は「目標」の温度

リモコンで設定する温度は、その温度に近づけるための目標です。
目標が高いほど、エアコンは長く、強く動き続けます。電気代を左右するのは、この「目標の高さ」と「どれだけ頑張らせるか」です。

つまり、設定温度を見直すことは、エアコンの頑張る量を調整することです。

1-2. 1℃変えたときの電気代の目安

資源エネルギー庁などの資料では、暖房の設定温度を1℃下げると、消費電力が約10%減るとされています。

暖房にかかる電気代の金額別に、どのくらい差が出るか見てみましょう。
1カ月の暖房の電気代1℃下げたときの目安3カ月続けた場合
3,000円約300円減約900円減
6,000円約600円減約1,800円減
10,000円約1,000円減約3,000円減

1℃だけでも、冬のあいだ続けると意外に大きな差になります。
ただし、これはあくまで目安です。

住まいの断熱性や外の気温、エアコンの機種によって、実際の削減額は変わります。

たとえば、窓が大きい部屋や、日当たりの悪い北向きの部屋では、熱が逃げやすいぶん、削減額が小さくなることもあります。

逆に、断熱がしっかりした部屋や新しい省エネ機種なら、目安に近い効果を感じやすくなります。

家全体の電気代ではなく、エアコン暖房にかかる分だけで計算する点に気をつけてください。

季節別・畳数別の電気代の目安は、こちらの記事にまとめていますのでぜひご覧下さい。
【エアコン電気代はいくら?】季節別・畳数別の目安と節約術を徹底解説!
【エアコン電気代はいくら?】季節別・畳数別の目安と節約術を徹底解説!冬と夏でどのくらい違うのか、畳数別の目安もあわせて紹介しています。

2. 設定温度の見直し方

エアコンの効いた部屋で寝る子どもと主婦

2-1. リモコンの数字と、実際の室温は別物

設定温度を考えるときに、リモコンの数字が、そのまま部屋の温度ではないことを知っておきましょう。
TIPS

設定温度が22℃でも、部屋が22℃とは限りません

リモコンの数字は、エアコンが目指す目標です。
実際の部屋の温度は、天井付近と足元、窓際などで違います。
体感で決めずに、室温計をひとつ置いて確認すると、ちょうどよい設定が見つけやすくなります。

たとえば、設定を22℃にしていても、足元の室温は19℃前後ということもあります。

「寒いから設定温度を上げる」前に、実際の室温を確かめるのがおすすめです。

室温が十分なのに寒く感じる場合は、設定温度ではなく、風の当たり方や服装に原因があるかもしれません。

室温の目安や、暖かく過ごせる部屋づくりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
冬のエアコン暖房の適温は?快適に過ごす部屋づくりのコツ
冬のエアコン暖房の適温は?快適に過ごす部屋づくりのコツ室温の目安や、暖かく過ごすための部屋づくりのポイントを紹介しています。

2-2. 1℃ずつ下げていく進め方

設定温度を下げるときは、いきなり大きく下げず、1℃ずつ進めると寒さを感じにくくなります。

1
今の設定温度から、1℃だけ下げる
2
2〜3日ほど、その温度で過ごしてみる
3
寒く感じなければ、さらに1℃下げる
4
寒いと感じたら、ひとつ前の温度に戻す
「これ以上は寒い」と感じた温度の、ひとつ上がちょうどよい設定温度です。

体が慣れるまで少し時間がかかるので、1日で判断せず、数日試してみるのがコツです。

家族で住んでいる場合は、全員に感想を聞きながら、みんなが快適な温度を探しましょう。

設定温度を下げた分は、服装でカバーするのもおすすめです。

室内で薄手のカーディガンを羽織ったり、靴下をはいたりするだけでも、体感は1〜2℃ほど変わります。

設定温度だけで解決しようとせず、体のまわりを暖めると、無理なく続けられます。

3. 設定温度を変えずに電気代を抑える運転のしかた

3-1. 自動運転と風量の考え方

設定温度を下げにくい場合は、運転のしかたを見直すだけでも、電気代は変わります。

とくに、風量の設定は見直しやすいポイントです。
運転のしかた電気代への影響
風量を「強」にしたまま使う部屋が暖まったあとも強く動き続け、電気を多く使いやすい
「自動運転」にする部屋の温度に合わせて、エアコンが風量を調整してくれる
部屋が暖まったら、風量を固定せずに「自動運転」に切り替えるのが基本です。

自動運転は、最初は強めに動いて部屋を暖め、暖まったあとは弱めの運転で温度を保ってくれます。

早く暖めたいからと強風にして、そのまま忘れてしまうのは避けましょう。

リモコンの表示が「強」のままになっていないか、部屋が暖まったタイミングで見る習慣をつけると安心です。

家族で共有しているエアコンは、誰かが風量を変えたまま、気づかないこともあります。

使い終わりや部屋が暖まったときに、一度リモコンを確認するだけで、思わぬ電気代のムダを防げます。

3-2. 風向きと使いはじめの工夫

暖かい空気は軽いので、放っておくと天井のほうへ上がってしまいます。

そのため、風向きは「下向き」に設定するのが基本です。
⚫︎風向きを下向きにして、足元に暖気を届ける
⚫︎風が直接体に当たらない向きに調整する
⚫︎使いはじめだけ強めに動かし、暖まったら自動運転にする
⚫︎ドアや窓をこまめに開け閉めしない
足元が暖まると、同じ設定温度でも、体感はぐっと変わります。

体感が上がれば、設定温度を1℃下げても、寒さを感じにくくなります。

風が顔や手に当たり続けると不快に感じるため、向きは少しずつ調整してみてください。

サーキュレーターや扇風機を併用して、天井にたまった暖気を足元へ戻す方法もあります。

ただし、強い風を当てすぎると体が冷えるため、弱めの風量で、壁や天井に向けて回すのがポイントです。

エアコンが暖房として効きにくいと感じるときは、設定よりも別の原因が隠れていることもあります。主婦必見|エアコン暖房が効かない原因と今すぐできる対処法
主婦必見|エアコン暖房が効かない原因と今すぐできる対処法暖房が効かないときに、まず確認したいポイントをまとめています。

4. 設定温度でやりがちな、電気代が増える使い方

エアコン エアコンのリモコン

4-1. 急に大きく上げる・何度も変える

節約のつもりが、かえって電気代を増やしてしまう使い方もあります。
次のような使い方に、心当たりはないでしょうか。
寒いからと、一気に設定温度を5℃以上上げる
暖まったら下げ、寒くなったらまた上げる
部屋が暖まるたびに、何度も設定温度を変える

設定温度を大きく変えると、エアコンはそのたびに強く動いて、電気を多く使います。

温度を何度も上げ下げするより、ちょうどよい温度に一度決めて、あとはなるべく変えないほうが、安定した運転になります。

どうしても変えるときは、1℃ずつ少しずつ動かすのがおすすめです。

朝の起きたときや帰宅直後は、部屋が冷え込んでいて、つい設定温度を高くしたくなります。

そんなときも、設定温度は上げずに、最初だけ風量を強めて暖め、暖まったら自動運転に戻すほうが安心です。

温度ではなく、風量で調整すると、あとから温度を下げ直す手間もありません

4-2. 下げすぎに注意したい人

節約も大切ですが、体調を崩してしまっては元も子もありません。
ATTENTION

無理に設定温度を下げないほうがいい場合

・小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭
・体が冷えやすく、寒さで体調を崩しやすい方
・室温が低く、寒さを強く感じる朝晩の時間帯


節約のために、寒さを我慢しすぎるのは避けましょう。

とくに、お子さんや高齢の方は、寒さの影響を受けやすいといわれています。

そうしたご家庭では、設定温度は無理に下げず、風向きや服装など、ほかの方法で調整するのがおすすめです。

暖かい部屋と寒い部屋の温度差が大きいと、体への負担になることもあります。

お風呂や脱衣所、トイレなど、普段エアコンを使わない場所との差にも気をつけてください。

5. 節約の効果を確かめる方法

エアコン・困る女性

5-1. 電気使用量で前後を比べる

せっかく設定温度を見直すなら、本当に節約できているかを確かめておくと続けやすくなります。

電気代は、気温や契約内容、電気料金の単価でも変わります。
そのため、金額だけで比べると、効果が分かりにくいことがあります。
POINT

比べるなら「金額」より「使用量」

検針票や電力会社のアプリでは、電気の使用量(kWh)を確認できます。前の月や前の年の同じ時期と、使用量で比べると、設定温度を見直した効果が分かりやすくなります。

気温が違う月どうしを比べるときは、外の気温も一緒にメモしておくと便利です。

冬の寒さが厳しい月は、同じ設定でも電気を多く使うからです。

毎月の使用量をスマートフォンのメモなどに残しておくと、翌年の冬にも比べやすくなります。

設定温度を変えた日付も一緒に書いておくと、どの工夫が効いたのかが後から分かります。

5-2. うまくいかないときの見直しポイント

設定温度を下げたのに、電気代があまり変わらないこともあります。

そんなときは、次のことを順番に確かめてみてください。

1
室温計で、実際の部屋の温度を確認する
2
風量が「強」のままになっていないか確認する
3
風向きが下向きになっているか確認する
4
それでも変わらない場合は、エアコンの状態を点検してもらう
長く使っているエアコンは、同じ設定でも電気を多く使うようになっていることがあります。

古い機種は、省エネ性能が今のものより低いことも多く、買い替えで電気代が下がる場合もあります。

気になる場合は、一度プロに相談してみるとよいでしょう。

設定や使い方を見直しても電気代が高いままのときは、エアコン本体や設置環境に原因があるかもしれません。

室外機のまわりに物が置かれていたり、配管が傷んでいたりすると、暖房の効率が落ちることがあります。

使い方の工夫で改善しないときは、点検や相談のタイミングです。

まとめ

暖房の設定温度は、1℃下げるだけで、消費電力が約10%減るとされています。

冬のあいだ続けると、金額にして数百円から数千円の差になります。

見直すときは、いきなり大きく下げず、1℃ずつ進めるのがコツです。

風量は自動運転にして、風向きを下向きにするだけでも、体感と電気代は変わってきます。

ただし、お子さんや高齢の方がいるご家庭では、無理は禁物です。

寒さを我慢せず、ご家庭に合った温度を探してみてください。

まずは今日、リモコンの設定温度と、実際の室温を確認するところから始めてみましょう。

小さな見直しの積み重ねが、冬の電気代をじわじわと変えてくれます。

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